シャンティ

平安でありますように

友人の死から思う「愛と赦し」

  1. 2017/01/25(水) 17:02:06_
  2. diary
美由紀ちゃんが亡くなったと、美由紀ちゃんのお母さんから電話が来た。
美由紀ちゃんは私と同じ歳の62歳だ。
原因は胆のうガンだったそうだ。

美由紀ちゃんとは30年前からの友達だった。
でも私たちは友達とは言え、何でも話せるという仲ではなかった。
しかし美由紀ちゃんのお母さん(82歳)とは、美由紀ちゃん以上に近しい間柄で、
何か特別な共感を持てる、同じ星の元にここ地球にやってきたような思いを感じていた。


 


✽~✽~✽

美由紀ちゃんと彼女のお母さんとの間には、親子といえども他人以上に冷ややかな感情があって、
どう考えても、この相手をもって今世そのカルマを消すためにわざわざお互いを選んできたような節が、
生活の至るところに感じられる間柄であることを、私はずっと傍でみてきた。

お母さんは極めて真面目な人で、40年前からリュウマチを患っており、からだが不自由だった。
一時は立つこともままならず、トイレに立とうとしたら5分以上かかってようやく歩きはじめるという具合で、
その頃は全身の痛みに寝たきり同然の日々を過ごしていた。
しかも薬の怖さを知るがゆえに、そんな悲壮な状態にあってもほとんど病院には行かず、
わずかずつではあったが、やがて起き上がった生活ができるようになった。

その頃は、それまでの宗教観とは一線を外す宇宙意識からのメッセージやチャネリング情報が
世の中に出始めた頃で、パソコン携帯電話も無い時代だったが、他人図手に不思議本を知った。

バシャールの、それまで見たこともない分厚い横文字がびっしり並んだ本や、
「プレアデス+かく語りき」「プレアデス+地球をひらく鍵」など、
寝る時間を惜しんでこうした類いの本を読み漁っていた私は、
迷わず美由紀ちゃんのお母さんに渡した。

来る日も来る日も食い入るように読み漁ったお母さんは私同様に、心の寄りどころをみつけて、
世の明ける未来を夢見ながら、週に1度は嬉々として長話をしたものだった。

そんな経過を続けるうちに、不思議なことにお母さんのリュウマチの症状は日に日に軽減されてきて、
ついには炊事洗濯、ゴミ出し、入浴、布団干しまで自分独りでこなせるまでになってしまった。
買い物は美由紀ちゃんに頼むにしても、日常のほとんどを自分でできるようになり、
ついにはヘルパーさんも断るという具合だ。

ところが美由紀ちゃんは、こうした私とのやりとりを快く思っておらず、
お母さんとは非常に深い信頼関係がありながらも、同じ年の美由紀ちゃんとは、
だんだん離れていく関係となってしまった。

その後もこの親子関係は、普通の母娘にみられる仲の良さを迎えることなく、
今月年が明けてまもなく、美由紀ちゃんは旅立って逝った。

この30年余りの母娘の背景には、ここに書き尽せない様々な葛藤や苦しみが展開されてきたが、
旦那様を見送ったあとも独り住まいだったお母さんとの電話や直にお邪魔するという関係は、
以前にも増して深まってきたのだった。

気丈なお母さんではあるが、娘との確執に相当なエネルギーを注ぎ続けてきたこともあって、
正直今は、楽になったというのが本音のようだ。

しかしこれは、本当の意味での本音ではないことも、お母さんが一番わかっている。
本当の本音は、自分のお腹を傷めて産んだ娘と、親子として心通わせられなかったことへの無念さだ。

なんと難しい学びだろうか。
娘は思いもしなかったであろうが、
「赦し」が学びだったことは、頭では重々わかっているお母さんだ。

けれども刺す言葉の痛みに、何度死のうかと悩み苦しんできたお母さんの痛みを、
私は幾度となく聞いていたし、
以前よりずっとずっと、「ありがとう」の想いを深めてきた経過も知っていた。

本当は、お互いが生きて、親子という関係の中で解決してしまいたかったテーマだったのだろう。


今までお互いが向き合うことが出来なかったそのことで、後悔していても変わらない。
今となっては、、こうなったから出来ることもある、そんな会話になった。

赦そう。
どんなにきつい言葉を投げつけられてきたとしても、
身を分けた娘だということに想いを至らせれば、娘を赦せる。
そして娘を赦せていなかった今までの自分を、赦そう。

愛そう。
精一杯生きた娘を、これから先もずっと、愛し続けよう。
そして精一杯生きてきた自分も、今まで以上に愛そう。


電話の向こうの、今までの30年の間どんなに苦しい本音を聞くことがあっても、
泣くことの無かったお母さんの、嗚咽する声を聞きながら、
深い愛は、次元を超えることなど難なくできることを確信したし、
美由紀ちゃんとお母さんの間を阻むみえない砦のようなものが、
長い役目を終えて崩れ落ちたような、そんな幻想がよぎった。

美由紀ちゃんのご冥福を心よりお祈りします。


テーマ : 日々のつれづれ    ジャンル : 日記



蝶が舞い花の色が変わるブログパーツ(Twitter連携可)

美しき緑の星

最新記事

QRコード

QR

検索フォーム

カテゴリ

« 2017 08  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -